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目の下のクマ(くま・目袋)

目の下のクマは、疲れた印象や実年齢より老けた印象を与えることがあります。

「クマ取り」という言葉が使われることがありますが、目の下が暗く見える原因は眼窩脂肪だけではありません。

色素沈着、皮膚の薄さ、血管の透見、目の下のくぼみによる影、眼窩脂肪の突出(目袋)、皮膚のたるみなど、さまざまな原因があります。また、複数の原因が重なっていることも少なくありません。

そのため、クマの治療では、まず何が原因で目の下が暗く見えているのかを診断することが大切です。

当院では形成外科専門医が目元の状態を診察し、原因に応じた治療をご提案します。

目の下のクマができる主な原因

目の下のクマは、見た目の色だけで「茶クマ」「青クマ」「黒クマ」などと呼ばれることがあります。

しかし実際には、複数の要因が重なっていることも多く、色だけで原因を正確に判断することはできません。

当院では主に以下のような原因を確認します。

色素沈着

紫外線や摩擦、慢性的な炎症などによってメラニン色素が沈着すると、目の下が茶色っぽく見えることがあります。

このタイプでは、眼窩脂肪を取り除く手術を行っても色素沈着そのものは改善しません。

状態に応じて、スキンケアや外用治療などを検討します。

皮膚の薄さ・血管の透見

下まぶたの皮膚はもともと非常に薄いため、皮下の血管や筋肉など組織が透けて青紫色や赤紫色に見えることがあります。

皮膚の厚さや血管の透け方には個人差があり、睡眠不足や体調などによって目立ち方が変化することもあります。

目の下のくぼみによる影

目の下から頬にかけてくぼみがあると、光の当たり方によって影ができ、黒っぽいクマとして見えることがあります。

特に、眼窩脂肪によるふくらみのすぐ下にくぼみがある場合には、ふくらみと影のコントラストによってクマが強調されます。

このような場合には、単純に脂肪を取り除くだけではなく、ふくらみとくぼみの両方を考えて治療する必要があります。

眼窩脂肪の突出(目袋)

眼球の周囲には、クッションの役割をする「眼窩脂肪」があります。

加齢による組織の変化などによって眼窩脂肪が前方へ突出すると、下まぶたにふくらみ、いわゆる「目袋」が目立つようになります。

ふくらみの下に影ができることで、目の下が暗く見えることがあります。

眼窩脂肪の突出が主な原因の場合には、経結膜脱脂やハムラ法などの手術が治療の選択肢となります。

下まぶたの皮膚のたるみ

加齢に伴って皮膚や眼輪筋などがゆるむと、細かなしわや皮膚の余りが目立つようになります。

眼窩脂肪の突出や目の下のくぼみを伴うことも多く、状態によっては皮膚側から行う手術を検討します。

「クマ取り」をすればすべてのクマが改善するわけではありません

目の下の脂肪を取る手術が、一般に「クマ取り」と呼ばれることがあります。

しかし、クマの原因が色素沈着や皮膚の薄さなどにある場合、脂肪を取ってもクマそのものは改善しません。

また、眼窩脂肪の突出があっても、その下に強いくぼみがある場合には、脂肪を取りすぎることでかえって目の下のくぼみが目立つことがあります。

そのため、

  • ふくらみが主体なのか
  • くぼみが主体なのか
  • 皮膚のたるみがあるのか
  • 色素や皮膚そのものの問題なのか
  • 複数の原因が重なっているのか

を診察したうえで治療方法を選択することが重要です。

クマの原因と主な治療

主な状態 考えられる原因 治療の考え方
茶色っぽく見える 色素沈着など スキンケア・外用治療など
青紫色に見える 薄い皮膚・血管の透見など 原因に応じて治療
角度や照明によって濃さが変わる くぼみ・凹凸による影 目元の立体構造を評価
目の下がふくらんでいる 眼窩脂肪の突出 経結膜脱脂・ハムラ法など
ふくらみの下に溝・くぼみがある 眼窩脂肪の突出+くぼみ 裏ハムラ法など
皮膚のたるみが主体 皮膚弛緩 下眼瞼皮膚切除など
ふくらみ・くぼみ・皮膚のたるみ 眼窩脂肪突出+くぼみ+皮膚弛緩 表ハムラ法など

※実際には複数の原因が重なっていることがあります。診察のうえ治療方法を検討します。

当院で行う治療

スキンケア・外用治療

色素沈着など皮膚そのものが原因となっている場合には、状態に応じてスキンケアや外用治療などを検討します。

手術によって色素沈着そのものを取り除くことはできません。

注入治療

目の下から頬にかけてのくぼみが主体の場合には、状態によってヒアルロン酸などの注入治療を検討することがあります。

ただし、目の周囲は皮膚が薄く、血管や眼窩との位置関係にも注意が必要な部位です。

また、眼窩脂肪の突出が強い場合など、注入治療が適さないこともあります。

診察のうえ適応を判断します。

手術治療

眼窩脂肪の突出や皮膚のたるみなど、目の下の立体的な構造がクマの主な原因となっている場合には、手術が有効なことがあります。

当院では、目元の状態に応じて以下の手術を行っています。

経結膜脱脂 下まぶたの裏側(結膜側)から、突出している眼窩脂肪を必要な範囲で切除・調整します。
裏ハムラ法 突出している眼窩脂肪を単純に取り除くのではなく、目の下のくぼみ側へ移動・固定し、ふくらみとくぼみを同時になだらかにします。
表ハムラ法 皮膚側からアプローチし、眼窩脂肪の位置を調整するとともに、余っている皮膚などを必要に応じて調整します。皮膚のたるみを伴う方に適しています。
下眼瞼皮膚切除 余っている下まぶたの皮膚を必要な範囲で切除します。皮膚のたるみが主体で、眼窩脂肪の突出やくぼみが少ない方に適していることがあります。

それぞれの手術方法、適応、ダウンタイムなどについては「下まぶたの手術」(経結膜脱脂・裏ハムラ・表ハムラ)のページで詳しくご説明しています。

内科的な原因が関係していることもあります

目の周囲の見え方は、睡眠不足や疲労だけでなく、貧血など全身状態の影響を受けることがあります。

当院は内科・形成外科のクリニックです。

診察の結果、目元の局所的な治療だけではなく全身状態の確認が必要と考えられる場合には、必要に応じて内科的な評価も行います。

当院の目の下のクマ治療について

当院では「クマ」という見た目だけから治療方法を決めるのではなく、目の下が暗く見える原因を確認することを大切にしています。

脂肪を取るだけで改善する方もいれば、くぼみを含めて治療した方がよい方、皮膚のたるみを治療した方がよい方、手術以外の方法が適している方もいます。

形成外科専門医が目の下の皮膚、眼窩脂肪、くぼみ、たるみなどを診察し、必要以上に治療範囲を広げることなく、状態に応じた治療方法をご提案します。

よくあるご質問

クマ取りをすればクマはなくなりますか?

クマの原因によって異なります。

眼窩脂肪の突出によってできる影が主な原因であれば手術による改善が期待できますが、色素沈着や皮膚の薄さなどが原因の場合には、脂肪を取ってもクマは改善しません。

複数の原因が重なっている場合もあります。

脂肪を取るだけでよいか、ハムラ法が必要か分かりません

診察時に、眼窩脂肪の突出だけでなく、その下のくぼみ、皮膚のたるみ、頬との境界などを確認します。

ふくらみが主体であれば経結膜脱脂が適している場合があります。

一方、ふくらみの下にくぼみが目立つ場合には、脂肪を移動させる裏ハムラ法などが適していることがあります。

若くても目袋はできますか?

できます。

眼窩脂肪の突出には個人差があり、加齢だけが原因ではありません。若い方でも骨格や組織の特徴によって目袋が目立つことがあります。

手術を受けるか決めていなくても相談できますか?

はい。

クマの原因を確認したうえで、手術が適しているか、手術以外の治療が考えられるかをご説明します。

診察を受けたからといって、手術を受ける必要はありません。

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